カウンセリングを受けると、心はどう変化するの?①

皆さん、こんにちは。
心理カウンセラーのNaoです。

この記事に目を通して下さっている方の中には、
これまでにカウンセリングを受けた経験が無い方や
受ける事を迷われている方もいらっしゃると思います。

人によって悩みが違うように、
カウンセリングの過程や必要な時間もそれぞれですので

「◯回受ければ良くなります」とか
「~な効果を確実に得られます」等というよう答えは持ち合わせておりませんが

これまでの経験等を通して、
カウンセリングによって期待出来る
心の変容を説明してみようと思います。

まずは
心の苦しみが続いている状態について
「来談者(クライエント)中心療法」を創始した
カール・ロジャーズについて説いた本では
以下のように表現されています。

私たちが1人で思い悩んでいる時

物理的には1人でも、心の内側には複数の他者、
言わば「自己ならざる自己」としての他者が存在しています。

そしてそれらの人々の目を気にしたり、何かを言い聞かせられたりしています。

つまり、物理的には1人でも、
心の中では、内在化されたさまざまな他者の声に支配され
捕らわれ、身動きが取れなくなっているのです。

「カール・ロジャーズ入門 自分が”自分”になるということ」諸富祥彦 より引用


「他者の声」というのは
一見、自分自身が生み出した考えや意思のように思い込んでいるもので

実は親や家族の誰かであったり
目に見えない「世間」や、
誰かにとっての「常識」であったりするかもしれません。

私達は、思っている以上に
自分の心の声とそれらを混同しており

その境目が
不明確であるが故に葛藤が起こり
不安や言葉にならないようなイラつき、
孤独感などが生じやすくなるのではないでしょうか。


カウンセリングの場では
まずクライエントが抱えている悩みや
それに伴う感情を吐き出せるよう働きかけます。

カウンセラーはクライアントの心の内を傾聴する事が役割ですから
どんなにネガティブに思える気持ちであっても
そのままに吐露していただいていいのです。


実際に、心の内を明らかにする事は勇気が要ることだと思います。

ですが、その方にとって必要な回数を重ねる事により
少しずつ心に新たな空間が生まれ、
今現在の自分を肯定する力が回復していきます。

その理由は、
自分の心を支配していた「他者の声」から徐々に解放され
本当の意味で「自分自身との対話」が行われるからだと、
先ほど引用した本の中で説明されていますが

あなたが今どんな状態に置かれていても
またどんな感情を抱いていても

自分を否定するのではなく
むしろ素直な感情にふれ
受け入れることが
心の回復の近道になるのではないでしょうか。




対人関係に悩んでいたり
自分の気持ちが分かりにくくなっていて
不安を抱えている方、生きづらさを抱えている方にとって、
心の中に「安心感」の芽を育てるための1つのヒントになれば幸いです。

今日も最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

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