本当は、もっと親に甘えたかった
本当は、とても寂しかった
本当は、優しく包み込んでほしかった
本当は、話を聴いてほしかった
本当は・・・
普段、意識には上りにくいけれど
誰の心の中にも「傷ついた内なるこども」が存在すると思います。
ただ、その傷が深い場合、必要な手当てをしないままでいると、それは抑圧という形で心の奥底に追いやられてしまいます。
何故なら、小さな子どもが1人で心の痛みや苦しみを消化しながら生きていく事は困難だからです。
しかし成長するにつれ、家庭や学校、仕事、恋愛等の様々な人間関係において問題が起きた時、その古傷が痛み出すことがあります。
それは、目の前の問題をきっかけに、抑圧されていた幼い頃の自分の素直な感情が、外側に出たがるからかもしれません。
この心の在り様を、作家・吉本ばななさんは以下のように表現されていますが、
私はこれを読んだ時、心が深く癒されたことを覚えています。
いちばんだいじなことは、自分の中にいる泣き叫んでいる子どもを認めてあげることです。ないことにしないことです。
「おとなになるってどんなこと?」ちくまプリマ―新書より
そうすると心の中に空間ができて、自分を大丈夫にしてくれるのです。どんな年齢になってもそれは同じだと思います。
大人になるということは、つまりは、子どもの自分をちゃんと抱えながら、おとなになるということです。
過去を変えることは出来ないけれど、大人になった私達はかつて子どもだった頃の自分をなだめ、抱きしめることが出来る。
この気づきは、これから自分が歩んでいく道を、優しく照らす光となるのではないでしょうか。
心理カウンセラー Nao
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